ジャッカス・ザ・ムービー - ほぼ日本映画専門サイト「キネマの星座」

ジャッカス・ザ・ムービー　１／２１　京極弥生座２
★★★★
→jackassってのはアメリカのスラングで「どあほう」と言う意味。とにかくどうしようもない奴を指す言葉である。ストリート系ハードコア・パフォーマンス番組「jackass」。この番組はそんなことしても誰も褒めんぞ、というようなこと、例えば簡易トイレに入って逆さまにしてもらうとか、ワニと戦うとか、大の大人が三輪車で坂を下って見たり、狼男の格好でロンドンを走るとか、ザーメンの濃さを競うとかおよそ賢くないことを真剣にやるという趣旨でアメリカではめちゃくちゃ話題になった番組であった。が、同時にそうした番組を見たバカが車にダイブして死んだり、いろんな問題も引き起こしたが2002年には遂に映画化してアメリカでは大ヒットした。一方、日本では番組が一部放送されてコアなファンは獲得したが、映画は全く話題にならずに公開される予定も全くなかった。が、映画秘宝編集部の努力と熱狂的なファンの声援で2004年10月に「東京国際ファンタスティック映画祭2004」に、「映画秘宝スペシャル秘宝ジャッカスまつり〜世界のバカ大集合〜」として、日本のためだけに本編を再編集した「日本特別版」が上映されてそしてその年の暮れにライズXのこけら落としとして公開されて京都でもやっと見れたわけです。映画秘宝で紹介されてた頃から知ってたけど公開されて、しかも大ヒットするとは思わんかったわ。映画公開が遅れたのは先にテレビのDVDを発売してファンを増やしてからという考えだったんでしょうが見事に大成功でしたね。テレビ版の延長と言えばそうなんだが、肉をくくりつけてワニの池に飛び込んだり、渋谷の町をピンクパンダで走り回ったりとめちゃくちゃやっとる。（実は有楽町駅前で体中に電球ぶらさげて踊り狂うというのもあったそうだが日本版ではカットされている）何より、ショッピングカートに乗ってのオープニングが「これからとんでもないことが起こるでえ」という感じを出していて楽しかったし、ラストも衝撃的であった。レイトショーで見たのだが観客層が若く、上映中には爆笑の渦に拍手の連続と非常に楽しい空間であった。こういうのは仲間と楽しく笑い転げて見るほうが絶対に楽しい。その点、この日の客は最高の客であった。ヤンキーみたいな兄ちゃんで私が最も苦手とする種族ではあるが、「面白かったよな！」と呼びかけたいような気分にさえなった。（実際にはしていません）ということでDVDで見られる際にも複数でご覧になられる方を推奨します。あ、でもこの手の作品をとことん嫌う人もいるので人選にはくれぐれも気をつけてね。カップルでは見ない方が無難ですが「サウスパーク」や「映画秘宝」を好み、浅草キッドが好きな人ならまず大丈夫だと思います。あんまりいないネ。