気違い部落

☆気違い部落 12/30 シネ・ヌーヴォ(社会派コメディの変遷「渋谷実前田陽一」)
★★★
→題名を見るとギョッと来るが閉鎖的な田舎の暮らしを面白おかしく描いた映画なので気楽に見てください。前半は山形勲や須賀不二男が演じる醜悪な田舎のボス(こんなのは今でもいるぜ)を森繁のナレーションでユーモラスに描いているが後半になると話は一気に重苦しくなってトーンダウン。下品で醜悪で欲張りで自分勝手で、でもたくましく自分の足で踏ん張って生きている人間を等身大に描いている、という渋谷実節がしっかり示されている。「どこに行っても一緒よ」と山を焼く伊藤雄之助のふてくされた感じが頼もしさまでが感じられて印象に残る。シネ・ヌーヴォの2004年最終上映作品であった。