舞妓Haaaan!!!

舞妓Haaaan!!! 6/17 TOHOシネマズ高槻スクリーン2
★★
阿部サダヲ初主演作品。彼のファンは必見であるが、ファンでない人には正直、どうってことない映画。京都の色町を舞台にした作品って近年は少なくて、深作欣二の「おもちゃ」以来か?

 脚本は宮藤官九郎クドカンの作品は飛び道具満載のハチャメチャ(死語)な馬鹿作品に見えるが、小ネタを入れながらも登場人物のシンプルな感情をきっちり描き出していて、出世作になった「GO」にしても「69」にしても時にはホロリとさせるドラマに仕上がっていた。

 が、今回は駄目。主人公は京都で舞妓と野球拳をしたいというだけの男で感情移入は無理だし、こんな男に惚れる柴咲コウもどういう女なのか、よくわからん。だって阿部サダヲ、いいとこが全くないもん。中盤以降の打ち切り寸前の漫画(サザンアイズの後期作品とかね)ばりの迷走から、かなり無理矢理なラストのつけ方までしんどかった。

 それでもキャストに罪はなし。叫び、走り、怒り、笑い、泣きじゃくる阿部サダヲは見ていて気持ちがいい。今年は劇団☆新感線の「朧の森に棲む鬼」で主人公を食う勢いでの熱演もあって、かなりノリノリな模様。柴咲コウも舞妓姿がナチュラルに似合う。舞妓ってこの手の目つきがきつい顔の方が似合うのかねえ。。小出早織も可愛いんですけど、素顔ってのも変だけど普通にアイドルやってる方が可愛い。脇役では、沢村一樹セクスィー部長を彷彿とさせる北村一輝の強烈なオカマ医者(場内で一番爆笑が起こった)に髪型がコロコロ変わる生瀬勝久、それから、スーダラ節の出囃子にのって、フラリと現れる植木等。短い出番ながら、遊び上手な粋(スイと読む)大店のだんさんを見せてくれた。この映画が遺作になった。合掌。



しゃべりたおし!!!どす。 舞妓Haaaan!!! オフィシャル裏本 (ぴあMOOK)

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舞妓Haaaan!!!

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キネマ旬報 2007年 6/15号 [雑誌]

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舞妓Haaaan!!! オリジナル・サウンドトラック

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50周年記念ベスト 日本一の無責任大作戦

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