大殺陣 雄呂血 1966年 大映京都

大殺陣 雄呂血 4/14 シネ・ヌーヴォ RESPECT田中徳三
★★★★
→「RESPECT田中徳三」最終上映作品。田中徳三監督と奥さんの舞台挨拶があった。奥さんはこうした上映が行われたことに感激しておられ、泣いておられた。老境に入り、田中監督も大きな病気をされて、大変な時期があったらしい。奥様のご苦労も並大抵ではなかったろう。大映倒産後、田中監督は劇映画をほとんど撮らず、「必殺」などのテレビドラマで活躍された。そこには忸怩たる思いもあったろう。上映終了後にサインをもらい、監督の作品で「鯉名の銀平」が大好きであることを告げて、握手をしてもらった。

 本作は坂東妻三郎の傑作「雄呂血」のリメイク。主演は市川雷蔵雷蔵は「濡れ髪」シリーズのお調子者ぶりも好きだが、運命に翻弄されて没落していく悲劇の侍を演じさせてもすごくうまい。「薄桜記」も背筋がぞっと来るほどの悲壮感を感じさせてくれた。本作もラストの殺陣が壮絶で涙を誘う。

大殺陣 雄呂血 [DVD]

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