掘るまいか/手堀り中山隧道の記録
★掘るまいか/手堀り中山隧道の記録 11/5 長岡京市中央生涯学習センター(コミュニティシネマ長岡京)
★★★
→長岡京市が駅前に新しく作った学習センターで月イチのペースであんまり話題にならない映画を上映してくれるらしい。めでたいことだ。本作は新潟県の旧・山古志村小松倉にある日本最長の手掘りトンネルである中山隧道の記録映画である。トンネルは昭和8年より戦争中の中断をはさんで昭和24年に完成。村人たちがツルハシでせっせと掘り続けて作った。小松倉の人々は隣村に行くのにも峠を越えねばならなかった。冬ともなると豪雪地帯である山古志村はいよいよ、陸の孤島となる。病人などが出た場合は村人が病人を背負って雪が降る峠を越えるのである。その間に亡くなる病人も少なくなかった。住民たちは自分達でトンネルを掘ることを決意。身銭を切って農閑期の冬に掘り始める。しかし村には慎重論も根強く、その道のりは決して近いものではなかった。。作品は当時を知る村人へのインタビューを中心に再現ドラマを交えて、中山隧道ができるまでを克明に浮かび上がらせています。製作は日本映画学校で学生も多数参加しているそうです。田中角栄も訪れた中山トンネルは平成10年のトンネル開通まで、小松倉の人の貴重な足でした。NHKの番組のようにかたい番組ですが、じっくりと見ることができました。現在、山古志村は新潟県中越大震災のために大変なことになっています。しかし、小松倉の人々が作った中山トンネルは崩れなかったそうです。時間は恐ろしくかかると思いますが、一刻も早い復興を祈ります。
参考
掘るまいかの公式サイト
しんゆり映画祭のサイト
南九州の旧道・隧道・(廃)石橋探訪
山古志村緊急ブログ
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