男はつらいよ 寅次郎忘れな草(第11作) 1973年8月4日封切
ゲストは浅丘ルリ子。リリーは寅さんと同じ旅ガラスでカタギのマドンナと設定が違うのが特徴だろう。「私たちの商売ってあぶくみたいなものね」「そうだな。それにそんな上等なあぶくじゃなくて、風呂でこいた屁みたいなあぶくで背中からボコボコってあがってくるみたいな感じだな」と浮き草稼業について話すシーンが印象的。舞台が北海道でどこまでも広がる大草原が頻繁に出てくるのだが、これはスクリーンで見たかったねえ。寅さんは北海道の開拓部落で労働の汗を流そうとするのだが、すぐにひっくり返ってしまうのだ。このだらしなさも笑える。また松村達雄になってから減っていたおいちゃんと寅次郎の喧嘩のシーンが久しぶりにあってくだらないことで言い合ってる姿に吹き出してしまう。それからみんなで今までのマドンナについて語り合うシーンがあってファンには嬉しい配慮になっている。労働者の雰囲気がちと民青風なのは相変わらずでちと鼻につく。ラストではカタギの寿司屋(これが毒蝮三太夫!)の嫁さんになったリリーだが15作でまたまた登場します。
スタッフ:監督:山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆、宮崎晃 企画:高島幸夫、小林俊一 撮影:高羽哲夫 音楽:山本直純 美術:佐藤公信
キャスト:渥美清、倍賞千恵子、松村達雄、三崎千恵子、太宰久雄、笠智衆、前田吟、佐藤蛾次郎、吉田義夫、浅丘ルリ子、織本順吉、江戸家小猫、北原ひろみ、毒蝮三太夫
- 出版社/メーカー: 松竹
- 発売日: 2005/07/29
- メディア: DVD
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