にっぽん昆虫記

☆にっぽん昆虫記 4/17 高槻松竹セントラル(女性映画傑作選9)
★★★★
今村昌平の代表作の一つ。流されるままに生きてきた女性を通して、戦後史を描いている。素朴でも何でもなく、生きていくために必死に自分だけを守っていく田舎者を生き生きと泥臭く書いているのが圧巻。北村和夫演じる足りない親父に左幸子をパンパンにしてしまう北林谷栄、欲望の赴くままに愛人の娘も抱いてしまう 河津清三郎に足りない朝鮮人小沢昭一のために客を取る春川ますみと魑魅魍魎の中を左幸子が何かを求めて掻き分けて行く様が壮絶。どこか間のぬけた短歌がアクセントになっている。

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