鉄砲玉の美学

☆鉄砲玉の美学 11/3 シネ・ヌーヴォ
★★★★★
東映の作品は当時社長だった岡田茂が適当に題名をつけていたと言う。深作の傑作「県警対組織暴力」はトイレで考えついた題名だったらしい。東映のエースだった中島貞夫がわざわざノーギャラでATGでこの作品を撮ったのは自分で題名がつけたかったとか。内容もスタッフも東映そのもので東映の資本も実際に入っている東映映画ですが、主人公はヤクザ映画ですぐに死んでしまう鉄砲玉です。大物ヤクザは声だけの出演でこいつが事件にからむこともないという一風かわったヤクザ映画で鉄砲玉を渡瀬恒彦が生き生きと演じています。鉄砲玉の鬱憤をニューシネマ風に描いた意欲作になっています。序盤のメシをもりもり食うシーンが中島貞夫の哲学である「ねちょねちょ行くことや」につながる人間のたくましさにつながっている。頭脳警察の吐き棄てるような歌い方もいい。ビデオも出ていない作品だが2005年の2月によみうりテレビ(えらいぞ!)で放送された。。。撮り損ねました。。。トホホ。。