シムソンズ
★シムソンズ 5/3 みなみ会館
★★★★
→思わぬロングランとなった作品であった。製作が決まったのは昨年の秋だったらしいが、カーリングの知名度はまだまだたいしたことなかった。長野五輪から日本代表は出ているし、知っている人は知っていただろうが、私も名前ぐらいしか知らなかった。変てこな石を氷の上に転がしてブラシでゴシゴシこすることは知ってましたが、正直、何が面白いのかがさっぱりわからん。ダスキンのスタッフの方がいい仕事しそうだと思っていた。
公開時期をトリノ五輪にあわせたことからも、企画は季節物だっただろうし、公開規模もワーナーマイカル系のシネコンだけであった。加藤ローサと大泉洋の人気を当て込んだ、よくあるタイプの映画なのである。それがカーリングのブレイクによって作品を巡る環境が変わった。シネコンでの公開が終わった頃からじりじりと人気が広がり始め、都内のミニシアターで公開されたのが皮切りに徐々に公開規模が広がり始めた。関西ではシネ・ヌーヴォで一週間限定公開、そしてみなみ会館でも上映が決まった。この日、お客さんは大入りであった。
作品の出来栄えはなかなかによろしい。多くに手を伸ばさずにシンプルな娯楽青春ドラマにすっきりまとまっている。キャストがよい。主人公の加藤ローサ。明るい女の子で走りながら生きているような行動力で周囲を次々と巻き込む様子が楽しい。唯一の経験者でその完璧主義な性格からメンバーから浮きがちな藤井美菜。キリッとしたまなざしがよい。この子は当たり役をつかんだら一気に主演級までいける女優さんですな。内気な眼鏡っ子に高橋真唯。トロンとした目にぼってりとした唇。グラビアやってる時から好きでした。「妖怪大戦争」の川姫も湿度の高いエロを出してましたが、演技がペケで豊川悦司に大声で叫ぶシーンでは感情剥き出しすぎでビビった。地道に映画の出演を重ねることで演技力が向上して本作でも内気だけど人一倍頑張り屋な感じが出てました。加藤ローサの友人で巻き込まれる形でメンバーになった星井七瀬。見せ場は少ないですが、ローサとのやり取りでのツッコミ具合が絶妙で映画にテンポを出しています。いい脇ができる女優になれるんでもっと映画に出ればいいと思いますが。。
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