氷壁

氷壁 4/7 高槻松竹セントラル(女性映画傑作選11)
★★★
井上靖の原作を映画化。幾度もドラマ化されているが、映画化されたのは1958年に大映で映画化された本作のみ。監督は増村保造で脚本は新藤兼人。登場人物が感情を堂々と語るという増村節が炸裂。当時の増村はデビューしたばかりでまさに新進気鋭。気合十分であった。山本富士子の美しさが目をひくが、小坂の妹を演じた野添ひとみが愛らしい。彼女は初期の増村保造作品によく出た。「有楽町で逢いましょう」の彼女も可愛かったなあ。菅原謙二の上司に山茶花究。主人公の迷う心を一刀両断に談じる大人のオッサンを好演。この人も実は増村作品での出演が多い。気に入ってたんでしょう。

氷壁 (新潮文庫)

氷壁 (新潮文庫)