京都映画祭閉幕

 本日で京都映画祭も閉幕。今年の京都映画祭は休みも取りましたし、毎日なんかは見ておりました。ここ最近は旧作は熱心に見てたんですが新作を見るほうがおろそかになっていた、というかまあ面白い作品がなかったというか、いつもなら絶対に見てたような作品すらもスルーしてたんですが、久しぶりに真剣に映画を見たというか今月は今日で31本ですからね。スクリーンでですよ。3年連続200本の映画を見てきた私ですが、月の日数と同じ映画を見たのは初めてでございます。最も今年は現時点で148本。200本割れするのはまあ確実。。だと思います。(いや案外あと2ヶ月で52本行けるか?)本数見ればいいと言うもんでもないのですが、年間に何本見てるかという土台があってこそ、言えることもあるわけでして、(上には上がいらっしゃいますので、思わぬ逆襲くらいますが)まあ商売じゃないからいいんですけど、東京はいざ知らず、関西で200本見るのは至難です。公開されている本数自体が少ないわけですし、日本映画の特集上映もほとんどないですしね。高槻松竹セントラル(今年は38本見てる)があってこそですな。もちろん、みなみ会館京都シネマもよくやってくれてます。

 結局、京都映画祭で見たのは以下の映画。感想は(いつものことですが)いつになるかわからんですが、★だけつけときます。いつもの5段階評価です。あんまりハズレはなかったですな。

10月24日(火) 19:00〜ウィンター・ソング 祇園会館
★★
金城武ファンは必見。ミュージカルシーンは力は入っているが、ドラマは希薄で中盤から中だるみ
10月25日(水) 19:00〜ありがとう MOVIX京都
★★★★
→震災から復興、そしてプロゴルファーへ挑戦した男を描いたドラマ。わかりやすいテーマをストレートにぐいぐい押してくる人間ドラマで役柄にハマった赤井英和の迫力がすごい。傑作

10月26日(木) 12:50〜幻影 MOVIX京都
★★★★★
→心を閉ざした孤児の少女を描いたドイツ映画。窃盗で生活する少女に憧れて施設を飛び出した少女の心の動きを丁寧に描いている。そしてそこに行方不明の娘を探すフランス女性が現れて、幻影が作られ、彼女は吸い込まれてしまう。。緑あふれる公園を舞台にした、落ち着いた作品になっている。これは一般公開されて欲しい

10月26日(木) 14:35〜ゴーヤーちゃんぷるー MOVIX京都
★★★
→ポスト宮崎あおいの一番手、多部未華子の主演映画。不登校を続ける少女がメル友に逢う為に沖縄に向かう。そこには幼い頃に彼女を棄てた母親が住んでいた。。ありがちな話であるが、様々なエピソードを織り込んでストーリーを作り込んでいる。何かと懸命に戦う少女を演じさせたら、多部未華子はピカイチだな。

10月26日(木) 16:40〜MAZE(マゼ) MOVIX京都
★★
→和製ロバート・デュバル蟹江敬三の初主演映画。事故で両親を亡くした少年と頑固な漁師の祖父との心のふれあいを中心に港町での少年の暮らしを描いている。ストーリーはややクサいし、少年に重いものを背負わせすぎであるが、蟹江敬三の軽やかな演技が功を奏して、割と楽には見れる。北村一輝の演技が絶品。

10月27日(金) 15:00〜ハリヨの夏 MOVIX京都
★★
→初夏の京都を舞台に少女の成長を描いた物語。舞台が1990年となっているが、あんまり意味が無い。前半のダラダラがややつらいが、後半に入るとストーリーがしまってきて俄然面白くなる。京都を舞台にした家族のドラマとなると「お引越し」を思い出すが、本作はハードに家族とは何かに取り組んでいる。主演女優の於保佐代子は眼力が強くて、いい女優になりそうな予感。

10月27日(金) 17:00〜インディアン・サマー MOVIX京都
★★★★
→行方不明になった幼馴染を探すというストーリーを中心に都会で生きる若者達を描いた作品。探す中で出会っていく登場人物に背景を書き込んでいき、群像劇っぽく仕上げている。時間軸を微妙にずらして、映画の後半に謎解きを用意している手法はありがちなんだが、さわやかなラストを演出している。いしだ壱成の演技が素晴らしいが、黒谷友香能世あんな伊藤かな国分佐智子と美人揃いの女優陣が嬉しい。水橋研二高知東生もよい仕事だ。特に水橋研二の酒屋探偵が最高だ。

10月27日(金) 19:00〜悲しき天使 MOVIX京都
★★★
野村芳太郎の「張込み」をモチーフに殺人犯を追う刑事を描いた作品。刑事と犯人、そして刑事が張り込んでいる、犯人の昔の恋人である旅館主人の妻と主要人物を女性として、女性の生き様を描いている。飽きずに見てられるサスペンスでストーリー作りに苦労のあとは見られるが、ラストの詰めが大甘で白けてしまった。(見た人しかわからんと思うがパスポートで足がつくってそんな。。)ベテラン刑事を演じた岸部一徳の存在感がすごい。これは彼の代表作になるだろう。

10月28日(土) 12:55〜ファーラント MOVIX京都
★★
→妹の交通事故で久しぶりに故郷を戻った女性を描いたドイツ映画。描きたいテーマはよくわかるんだが、いかんせんテンポがのろい。少し寝ました。

10月28日(土) 17:30〜女番長ゲリラ 祇園会館
★★★★
鈴木則文が監督した東映ピンキーヴァイオレンスな一本。杉本美樹池玲子の二枚看板で京都を舞台にした女番長の大暴れが楽しい。この人たちは下着をつけないのでしょうか。なお、あがた森魚が実名で出演。赤色エレジーを歌います。

10月29日(日) 13:05〜緋牡丹博徒 祇園会館
★★★★
山下耕作監督の緋牡丹博徒シリーズの第一作。シリーズ通じてのキャラクターである、不死身の富士松や熊坂虎吉、お神楽のおたか が既にズラリでこの作品で世界観が固まっていたことがわかる。博徒の家に生まれた藤純子がどうして渡世の道に入ったのか、そして父の敵を討つまでかがしっかり描かれている。鈴木則文の脚本がよくできており、仁侠映画をなぞりながらもお竜の苦悩もしっかり描かれている。ダイナマイトを懐に突っ込んで出入りに向かう待田京介もすごいが、お竜の子分であるフグ新を演じた山本麟一が大活躍するのも見逃せない。金子信雄が短髪でグラサンなのだが勝谷誠彦衆道)にそっくりなのが笑えた。

10月29日(日) 15:00〜寝ずの番 祇園会館
★★★★
→4月に見ており、感想はほぼ同じ。津川雅彦の舞台挨拶があったが、金を出してくれる会社がなくて、製作は難航したらしい。下ネタ満載のため、テレビでは絶対に流せない作品だし、家族の前で見るのもしんどいので劇場で見ておく方が安全ですぞ。


これらの他に封切り作品を何本か見てるんで今週はよく見た。。疲れた。明日から仕事?ふっ何かのご冗談じゃございませんか?(休暇明けの出勤って本当に厭や)