オトシモノ

★オトシモノ 10/1 MOVIX京都シアター10
★★
→ホラー映画にはあんまり興味がなくて、本作も見るつもりはなかったが沢尻エリカの舞台挨拶があったので見に行ってきた。10月1日はファーストディということもあってか、超満員。舞台挨拶がある回はもちろんのことですが、全ての回が満員になってるのね。客層は中学生、高校生のおガキ様ご一行様。うるさくて仕方がない。沢尻エリカは男だけでなく、女の子にも人気あるのですね。同性に好かれるアイドルというのは人気が長持ちしますよ。

 「パッチギ!」で有名になった彼女だが、彼女の映画出演作はこれが初めてではなくて黒川芽以主演の「問題のない私たち」。これが初出演。モキュのライバルとなる、お嬢様タイプの転校生役だった。息を呑むほど綺麗な女の子で見とれてしまった。「パッチギ!」の彼女も可愛いが、この頃が一番可愛かったと思う。「間宮兄弟」もよかったし、順調に映画女優の道を歩んでいて、最も輝いている女優の一人だろう。

 実物も小顔でやっぱり可愛かった。彼女は京都が好きでMOVIX京都には観客として来たことがあるらしい。ホラー映画ファンなので本作の撮影は楽しかったとか撮影中に手製のクッキーを持ってきたこともあったとかの話が聞けた。監督は昔から彼女のファンで彼女が主演に決まった時、すごく嬉しかったらしい。舞台挨拶でさえ、なんか彼女にテレながら話す監督が笑えたぞ。彼女は頭がいいですな。森川みどり(関西で行われる舞台挨拶の司会は大体、このおばさんで何回も見ている。シネマコミュニケーターの意味はさっぱりわからんが仕切りはうまいと思う。所謂MCタレントでラジオにはしょっちゅう出ている。10年ぐらい前に落語会でお茶子していた)の質問にもしっかり答えてたし、なかなか気の利いたことも言います。やはり実物が見れてよかった。

 映画自体はあんまり面白くなかった。世界観や設定は面白いと思うが、掘り下げ方が足りずに舌足らずに終わってしまう。後半はほころびまくってて、横に座っていた高校生にも酷評される有様。半ば強引に中盤になって突然、沢尻エリカ若槻千夏に友情が芽生えて、そのために命をかける有様は大映ドラマかと思わせる無理のあり方でございました。日本映画は「三倍泣けます!」の時代から「泣かせる映画はいい映画」らしいのだが、ホラーでやる?ちっと変わったホラーを作ってみたかったんだろうけど、ホラーに友情入れてそれがキーになるってちょっとなあ。。

 古澤健は、黒沢清の弟子で「ドッペルゲンガー」の脚本を書いた人。そう聞くと確かに黒沢清の映画に似ている。得体の知れない怖さをかもしだしながら、視覚的な怖さよりも感覚的な怖さを映像で描こうとしている。そこはうまいのだが、ぞっとする怖さにはつながっていかない。じとっとした湿気が伝わってくるようなくすんだ映像は嫌いではないのですが。。

 沢尻エリカは可愛いけど、映像のせいか気味が悪いほど色が白い。所謂狂言回しなので活躍は少なく、どちらかと言うと小栗旬の方が目立っておったな。小栗旬、「ロボコン」のすかした高校生が当たり役であったが本作では電車の運転手を演じていた。上司の斉木しげるに嫌われたくないために事件から目を背けようとするが、最後には沢尻エリカの熱意にほだされて協力。なかなか骨太の男を演じても似合うではないか。ラストの行動はわけわからんが。。若槻千夏はよくも悪くもないが、こんな役じゃなあ。。杉本彩はそこそこ芝居ができるので、こういう役はやっぱりピカイチ。もっと序盤から使うべき。終盤にもっと使うべきだったのは、落し物係の板尾創路で俺はてっきりこの人が黒幕で「オペラ座の怪人」みたいな話だと中盤まで思っていた。この人はもっと演技の場与えたら、小池朝雄みたいな役者になると思う。「恐怖奇形人間」をリメイクするとしたら、椅子人間をやれるのは彼しかいないだろう。(本人はどう思うか知らんが)

 古澤健って映画番長の「ロスト★マイウェイ」の人なんだね。未見だが結構見たい映画。世界観は嫌いじゃないので、次回作を待ちたい。あ、それから沢尻エリカの妹役の子はなかなか可愛らしい。って最後で付け加えることでもないか。ロリコンか、俺は。

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・・ああ、こんなんにも出てたな。。すっかり忘れてた。

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