ジャーヘッド

ジャーヘッド 2/19 TOHOシネマズ高槻スクリーン5
★★★★
→「アメリカン・ビューティー」の才人サム・メンデスが撮った一風変わった戦争ドラマ。湾岸戦争を舞台にした兵士を描いた映画であり、戦場のシーンがほとんどなのだが、戦闘シーンはほとんどない。湾岸戦争は兵士よりも兵器が戦争の勝敗をわけた戦争であり、近代戦の典型とされる戦争である。そうした戦争のために戦場を赴く兵士は何を思うのか、ブラックユーモアたっぷりにサム・メンデスは描き出している。

 「地獄の黙示録」の爆撃シーンを見て、盛り上がっている兵士が笑える。主演は「遠い空の向こうに」のジェイク・ギレンホール。表情が豊かな俳優で、軍隊の出来事に一喜一憂する普通の青年を好演している。それから熟練兵士にジェイミー・フォックス。兵士の生活に生きがいを感じ、軍隊にぴったりハマってしまった曹長を演じている。かっこいい人なので背筋がビシッとのびた、バリバリの軍人が本当によく似合う。登場人物の中で唯一異質な人物となっている。きっちりとメリハリをつけた、俳優の使い方がうまい。それから大佐役にクリス・クーパー。匂ってきそうなほど人間臭い軍人を演じていた。この人見るだけでも、映画見る価値あるぞい。

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