スクールデイズ 

スクールデイズ 3/23 みなみ会館

→かなり期待した作品だったが、あんまり面白くなかった。最近の日本映画、こんなのばっかりである。80年代の学園ドラマのパロディのテイストはいいアイディアだし、主演の森山未來が元天才子役という設定も面白い。こうした面白い設定にまずまずの俳優を揃えて、こんな映画にしかならないというのはこれはもう脚本がまずいとしか言いようがない。期待を気持ちいいくらいに裏切ってくれて映画はあらぬ方向に転がっていった。

 パンフを読むとメディアの持つ影響力の怖さを描いたものであるらしい。おふざけでないよ。パンフ読まないと映画の意味が分からんなんて後出しじゃんけんと一緒じゃねえか。監督の守山健太郎はタイトルバックやミュージック・クリップを得意とするためか、映像をがちゃがちゃいじりすぎてテンポをぐだぐだにつぶしているのが気になった。大体、市川由衣が可愛くない。アイドルを可愛く撮るのが今の日本映画最低の水準でしょうがね。音楽はよかったです。「ザ・ハイロウズ」の歌が80年代テイストをビシっと出してました

 文句ばっか言いましたが主演の森山未來はいいです。過去の自分にいつまでもしがみついてる情けない男が徐々に狂気にとりつかれていくさまがよく出ていました。ぼんやりとした、周囲から少しずれてる青年役が多い。主演も脇役も出来そうだ。うまく育ったら西島秀俊みたいな役者になるかもしれん。これだけ情けない男でオナニーシーンがないのが逆に新鮮だ。やっぱアイドルだからか。この手のちょっとホモくさい、ナヨナヨ男を演じさせたら右に出る者がない金井勇太君も見事だし、やる気なさげさを全身で表した松尾スズキ、業界人特有のうさんくささを全身で表した田口トモロヲ、期待通りの演技でコメディリリーフをきっちりこなした山本太郎と役者に不足はないんだが。。田辺誠一はまあよくこんな役をやった、という点で褒めてもいいと思う。重要な役なんであるが、どのように演じればいいのか、を最後まで迷っていたような気がする。役者・赤井豪とドラマの中の鴻ノ池先生という二つの役を演じねばならなかったわけだし、赤井についてはどういう人なのか、よくわからん。これも脚本の不備だろう。しんどかったと思う。

 ちなみにギター指導に山本耕史の名前があるのは、山本太郎が「新撰組!」の撮影中にギターを教えてもらってたかららしいです。

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