ベン・ハー 1959年 ウィリアム・ワイラー監督作品

○ベン・ハー 1/29 京都スカラ座(街の灯よ ありがとう ラストショー)
★★★★
→この日で京都スカラ座は閉館。30分前に行ったのだが席はぼつぼつ埋まりだしていて、映画が始まる時には立ち見も出るほどの盛況ぶりであった。壮年期の男性の姿が多く、学生時代に映画を楽しんだ人達が足を運んでいたようだった。映画館で男性を見ることが少なくなったのは、この世代が映画を映画館で見なくなったからだろう。学生時代に映画を映画館で見ていた、この人達が映画館に帰ってくるはあるのだろうか。昔は映画は映画館でしか見れなかったけど、今はDVDもあるしね。。今の若い奴らなんて映画館で映画を見る習慣なんかほとんどないしね。この世代が映画館で映画を見る楽しみを伝えていかんと映画は本当に美術館に併設されている映像ホールでしか見れなくなるかもしれんぞ。

 閑話休題。4時間もある映画で途中にインターバルが入る、もう長い長い映画である。これが大ヒットしたのだから、昔の人は辛抱強かったんだろう。中学生の頃に聖書の授業の課題で(うちはプロテスタント系だった)ビデオを見た記憶があるが、ビデオで4時間見るのは相当にしんどかった。だから、映画館で上映される機会があったらぜひ見たいと思っていた。

 実際に見て思うのはやはり戦車レースのシーンは映画館で見るべきものである。飛び散る汗、うなる鞭にしなる車輪が矢継ぎ早のカットでつながれて、見事な山場になっている。聖書を題材にした映画は「パッション」ですら、好きなのでキリストのエピソードは興味深かった。隣人愛を説くイエスに徐々に復讐の鬼であったベン・ハーが徐々に惹かれていく姿は、イエスの死後にキリスト教を築いた信者を描いてようで印象深かった。4時間もありながらも無駄なエピソードがあまりなく、きっちりとドラマが描きこまれている。やはり名作は見ねばならない。できることなら映画館でね。

ベン・ハー コレクターズ・エディション [DVD]

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