「THE 有頂天ホテル」見てきたでよ
風邪も治ってきたので「THE 有頂天ホテル」を見てきました。平日の夜という、閑古鳥が唄う時間帯にも関わりませず、結構な入り。休日でもガラガラのシネコンには珍しく、賑わっておりました。映画自体は文句言いたいところもありましたが、まあ面白かったです。ただ長い。この題材なら1時間40分で充分であろう。三谷幸喜は少ないキャストをぶつかり合わせた会話劇でストーリーを進めていく脚本家であると思ったが本作では23人のキャストを使っての群像劇。こいついらんのじゃないか、と思ったのも無いこともないが、イライラするほど邪魔にはなっておらん。しかしただ一人、川平慈英を除いては。なんでこいつなんか、こんなんいらん、帰れ。起承転結の「転」の部分が秀逸でそれまで精彩を欠いていた佐藤浩市と松たか子がぐぐっとせり上がった感じでやっと何を語りたかったのが見えてくる。ただそっからラストまでの足取りがもうバテバテでしんどいがラストをきっちりまとめる手法はズルささえ感じるほど秀逸でお見事。キャストでは前述の実質主役である二人に自分の役割をしっかり飲み込んできっちりと脇に徹した、堀内敬子、生瀬勝久、梶原善、近藤芳正が光っている。特に堀内敬子が可愛らしかった。あの台詞回しで他の映画出られたら困るが本作ではぴったりである。オダギリジョーが今までに無い役でひっそりと出演しているのも楽しい。どんな役柄でも意欲的に出続ける姿勢は素晴らしいが、脇に徹する楽しみに溺れちゃいかんよ。日本では主演できる俳優が稀有なんだし。
- アーティスト: サントラ,本間勇輔,ドロシー・フィールズ,三谷幸喜,YOU,堀内恵子
- 出版社/メーカー: ユニバーサルJ
- 発売日: 2006/01/11
- メディア: CD
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