サヨナラCOLOR

サヨナラCOLOR 9/18 みなみ会館
★★★★
竹中直人もこれで5作目か。俳優で映画を撮る人は数人いるが成功しているのは北野武とこの人ぐらいだろう。家族を描いた「連弾」も見事な群像劇になっていて、映画見終わったあとにしっかり考えさせる映画になっていたしな。。本作は一種のおとぎ話でもう見てて恥ずかしいほどのラブ・ストーリー。多くの登場人物を見事に演じ分けてさくさくと進めていく演出は時間を感じさせないほどテンポがよくて心地よい。竹中直人はいい俳優なんだが、小芝居をする癖があって映画のバランスを壊すほどのインパクトを出してしまうことがあって使い方が難しい。周防正行はそうした竹中直人を「見るからに変な人だが本当は気の小さい好人物」という役柄で見事な三枚目にして脇役で魅力を発揮させていた。やはり周防さんはすごかったのだ。本作の彼が演じる医者は高校生の頃に憧れていた原田知世に付きまとう、普通でないキャラクターではっきり言って近くにいて欲しくない人物なんだが、ストーリーが進むにつれてだんだんいい人に思えてくるのだ。これがこの映画の妙技で竹中直人という俳優しかできないことであろう。自分の特色をしっかり分析して効果的に使うなんざあ、やるじゃねえか。惚れ惚れしちゃうぜ。キャストでは原田知世の可愛さが抜群で少女の頃より今の方が可愛くて、妖精のように美しい。もう40歳前やぞ。彼女を見るだけでも一見の価値あり。ありえない役柄だった段田安則や冷たいまなざしがたまらん水田芙美子(いっぺん蹴って欲しい)に恐ろしく地味なキャラを淡々と演じた内村光良にどこか飄々とした外科医の中島みゆきと俳優を使い方も素晴らしい。映画全体から楽しく撮影したことが湧き上がってくるような気分のいい作品。ドラマの筋立ても脚本をベテランの馬場当が書いているので安心して見てられる。それを締めくくる「サヨナラCOLOR」も胸に染みる。

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