アビエイター
アビエイター 4/6 MOVIX京都シアター3
★★★★
→無冠の巨匠、マーティン・スコセッシが本気いちご100%で撮った作品。実在の大富豪、ハワード・ヒューズを通して私家版アメリカ史を描こうとした意欲作です。主演はレオナルド・ディカプリオで実は本作は彼の持ち込み企画。実はディカプリオの出演作は全部見てるファンなのでそれだけでも楽しめました。彼の出演作で一番好きなのは「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」ですね。人智を超えた天才詐欺師で厭な奴なんですが、彼がやると「ああ、こいつならだまされるな」という説得力があって本当に役柄にぴったりなのだ。アイドル的な人気だけでなく、演技もうまいしね。今回、彼が挑戦したのはハワード・ヒューズ。世界一の富と名声を欲しいままにした大富豪です。どんな大きな役であろうが、自然体で厭味なく、演じきってしまうディカプリオにはまさにぴったりの役柄でした。ハワード・ヒューズの華々しい活躍を描くだけでなく、その異常な潔癖症も描いたことがストーリーに深みを出していますが正直、その描写がしつこすぎてしんどくなったのも事実。牛乳ビンに小便していくシーンはやっぱぞっととしたぞ。金持ちのステイタスというのは庶民にとってできないことを実現してみせること。今みたいに金持ちを見ると妬んで引きずり落とすことしか考えないさもしい時代ではなく、金持ちがかっこよく輝いてて皆がその一挙一動に注目していた。そんな時代の映画でその金持ちの代表格だったのがハワード・ヒューズ。ハワード・ヒューズはそれをよく理解してて、大きな夢に挑戦し続けて庶民に夢を与え続けた。事業家でも映画監督でもなく飛行機乗り、アビエイターとして生き続けた男とその時代を楽しげに描いています。やっぱこの映画がアカデミー取って欲しかったよ。
- 出版社/メーカー: 松竹
- 発売日: 2005/08/27
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