恋の門

恋の門 10/17 みなみ会館
★★★★
→一言で言うと大変に面白い映画だった。が、脚本や演出で見せる面白さではなくて、豪華キャストや小ネタで押し切ってしまった感じもする。豪華キャストの出演あり、(田辺誠一片桐はいりのシーンは爆笑だった)ミュージカルシーンあり、とてんこもりでお客さんに喜んでもらおう、という松尾スズキの意気込みはよくわかる。が、映画というものはもっとスマートに撮った方がいいぞ。ちとしんどい。一般人には山本まさゆきのショーもコスプレパーティーも理解でけへんし、あんなに必死に書き込まなくてもよろしい。撮り方がドラマの撮り方なんだわな。ドラマは印象的なシーンを分けていれないと見てくれないからね。「マンハッタン・ラブストーリー」ってドラマあったでしょ?あれをもっと濃くした感じ。私はこのドラマが大好きだったし、とっても楽しんでしまったけど。ただ松尾スズキという非凡な演出家だったら、もっと上に行けたと思う。キャストでは平泉征(「ぽっぽや」です。)、小島聖(相変わらず、激エロ)尾美としのり(こんな演技もできるんや。はじめは誰かわからんかった。)が面白かったです。松田龍平は演技もうまいし、雰囲気もよく出てるんだが、なんか「いやいややってる」って感じがする。「昭和歌謡大全集」に比べたら楽しんでるけどね。酒井若菜はこの人は案外に器用で素質があると思います。彼女はグラビアで一世を風靡しましたが、仕事が厭で厭で女優やらしてくださいと直訴したそうな。頑張ってますな。いろいろと書きましたが、「ファミ通のアレ」(仮題)の頃から注目してた羽生生純の漫画が映画化するなんていい時代になったなあと痛感しますねえ。