週末映画雑砲〜大津にて野獣死すべしを見る〜

haruyo


☆帰宅後、大津の滋賀会館シネマホールにて松田優作の「野獣死すべし」を見に行く。この寒い、今にも降りだしそうな天気の中に往復1000円近くも出してわざわざ大津まで旧作を見に行くのはどうかなとも思ったが、「野獣死すべし」の室田日出男ではありませんが「こんな阿呆がいてもいいだろう」と思い直して、大津へと向かった。

☆大津は京都駅から電車で10分。単純に電車に乗っている時間で言うと京都駅から今出川に行くのと変わらない。が、駅から一歩出るとすこには県庁所在地とは思えないほど寂しい雰囲気が漂っている。遠くの町に来たようである。そうした雰囲気がちょっぴり好きだったりする。しかし。。相変わらず、ここは客が少ない。今日も10人足らず。ちと寂しい。

☆見終わって思ったのはこれが角川映画だったというのが凄い。最も、角川春樹は作品を見て激怒したらしいが。死人のように歩く、不気味な男を松田優作が好演している。後半の室田日出男との対決から衝撃的なラストまでの演技は彼の独断場。最後まで画面いっぱいに緊張感をたぎらせて、観客を最後まで楽しませてくれる。それから円熟期に入っていた室田日出男も素晴らしい。飄々としながらも、犯人の一挙一足すらも見逃さない狡猾な刑事ぶりを発揮していた。実はこの映画が私の今年の劇場鑑賞映画の200本目。わざわざ大津まで足を運んでよかった。

野獣死すべし [DVD]

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