釣りバカ日誌17 あとは能登なれハマとなれ!

釣りバカ日誌17 あとは能登なれハマとなれ! 8/5 TOHOシネマズ高槻スクリーンプレミアスクリーン
★★
→今市、いやイマイチだった。と言っても別にレベルが低いわけでなくて、ここ最近の作品のレベルが高く、本作に比べるともう一つな印象を受けてしまうのだ。ボビー・オロゴンが大活躍の「釣りバカ日誌16」、丹波哲郎のペースに巻き込まれた異色作「釣りバカ日誌13」、青島幸男の悄然とした佇まいが印象的な「釣りバカ日誌12」と傑作が多かったのだから仕方ないのだ。

 ただ、一つ苦言を呈すると最近の釣りバカは観光地の紹介を長々とやりすぎだ。皆様ご存知のように、釣りバカ日誌シリーズはロケ費用を地元地方自治体に負担させている。「釣りバカ日誌14」の高知ロケでは8000万円で高知県はわざわざ補正予算を組んだらしく、田舎の地方自治体にとっては楽な額ではない。そうした事情からか、観光地のアピールが多くなった。別に悪いことじゃないけど、もう少しサラッとやってください。ちと鼻につく。

 本作はちと脚本が雑。仕事風景も同僚もほとんど出てこないし、寿退社した石田ゆり子が実は離婚していたというネタで引っ張りすぎだし、後半はちと展開が走りすぎでゆっくり楽しめない。父親をハマちゃんと呼び、大人の話に口を挟んでくるなど厭なガキ化が顕著に進んでいる鯉太郎がほとんど出てこないのも残念だ。あ、今気づいたが「合体」が無くなっている! 

 石田ゆり子は可愛いんだが芝居が下手でテンポが崩れるのだ。大泉洋はその点、芝居の空気を読むのがうまいので西田敏行との芝居も弾んでいた。西田敏行の演技もすごいな、アドリブ交じりに登場しただけに芝居の空気をガラリと変えてしまう。全盛期の森繁みたいな演技になってきた。

 シリーズものの醍醐味の一つは隠れた常連メンバーの活躍。鈴木建設の重役である加藤武、社長運転手役の笹野高史(毎回、何かにハマっており、本作ではインターネットにご執心)、そして釣り船屋のハチこと中本賢。ハチは過去の作品でフィリピーナと結婚するも逃げられてしまった。本作では何と石田ゆり子争奪戦に参戦し、終盤まで大活躍。こういうのはシリーズ通してのファンには嬉しい。それから久々にスーさんのロマンスが描かれるのも嬉しい。

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