鈴木ヒロミツ、急逝

 鈴木ヒロミツ急逝。享年60歳。早い、早すぎる。最近まで「ちちんぷいぷい」とか出てたので、正直びっくりした。肝細胞がんだったらしいが、ずっと体悪かったんだろうか。

 元々、モップスは高校時代の同級生で作られたバンドであった。鈴木ヒロミツはそのメンバーの一人、スズキ幹治の兄貴で当初は彼らのマネージャーだった。その後、ボーカルとしてヒロミツが参加して、「モップス」はスタートした。GSブームにのって、ホリプロから1967年にデビュー。サイケデリックサウンドのバンドとしてデビュー。デビュー曲の「朝まで待てない」が売れた。その後はヒットがなかったが、GSブームが終息に向かう中で「月光仮面」「たどりついたらいつも雨降り」でヒットをたたき出し、74年の解散は有終の美で飾った。一時期、モップスの「たどりついたらいつも雨降り」にハマって毎日聞いていたこともあった。孤独感に陥った時に聞くと効果的だ。「月光仮面」もはじめ聞いた時には「なんや、これ」と思ったが数回聞いて変なリズムにハマった。

 以降、鈴木ヒロミツはソロ活動を始めるが、同時に俳優活動をスタート。大映ドラマ「夜明けの刑事」が代表作になるのだろう。(「ゴリラーマン」で「夜明けの刑事」の大ファンだった藤本が町でヒロミツを見かけて、サイン欲しさに追い掛け回すという回があった。当時のハロルド作石はそういうネタが好きだったなあ)映画にも数本出てるが私が見たのは和田アキ子主演の「お姐ちゃんお手やわらかに」。和田が叫ぶだけで車がひっくり返る、スプラッタコメディであった。正直、めちゃくちゃつまらん映画だがヒロミツの出番は多い。ファンの方はどうぞ。それから勝新がやりたい放題やってた「御用牙」の音楽を担当している。

 どんぐり眼に銀縁眼鏡、下膨れのオッサンだったが、独特のしわがれ声が好きであった。実はうちの父親が若い頃に鈴木ヒロミツに似てると言われていたらしく、確かに父の昔の写真を見るとモップス時代のにそっくりで笑ってしまったことなどを思い出す。「夢のカリフォルニア」の上役など俗物くさい雰囲気を持った役柄などが印象的であった。合掌。

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御意見無用(いいじゃないか)(紙ジャケット仕様)

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Hotwax 日本の映画とロックと歌謡曲 vol.2

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食わずに死ねるか!

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