佐々木守、逝去

　私が佐々木守の名前を知ったのは「男どアホウ甲子園」に原作者（漫画内にも登場）と「知ってるつもり？！」の構成を手がけた人が同じ名前であることに気づいたからである。1936年生まれ。ラジオドラマでデビュー後、「ウルトラセブン」「怪奇大作戦」」「おくさまは１８歳」「柔道一直線」「アルプスの少女ハイジ」「赤い運命」などのドラマ、アニメの脚本、脚色を手がけてヒットを量産した。映画ではその一方で大島渚の創造社に参加し、「日本春歌考」「絞死刑」大島渚と竹中労が大喧嘩した「夏の妹」などの脚本を手がけている。自他ともに認める左翼で共産党に入党してたこともあったらしい。そうした背景が彼の描くテレビドラマが持つ強烈なテーマ性にもつながった。竹中労によると永六輔が大嫌いで「彼はテレビ界の寄生虫です」とまで吐き棄てていたとかなんとか。

　享年69歳。創成期のテレビドラマを知る人がまた世を去った。相棒で一歳年下の実相寺昭雄が元気に仕事をしているのを見るとあまりにも早い逝去と言えるだろう。合掌。

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